信州紬とは

【読み:しんしゅうつむぎ】

信州紬は、長野県で生産されている「飯田紬」、「松本紬」、「上田紬」、「伊那紬」、「山繭紬」などの総称です。1975年に伝統工芸品として指定されました。信州では養蚕が盛んで、製糸業、織物業も発達しました。自生植物による草木染めの先染め織物で、縞柄や格子柄、絣、無地などがあります。
信州紬には3つの条件があります。
①経(たて)糸に真綿の手紡ぎ糸、生糸(精練していない絹糸)、玉糸(蚕が2匹入っている繭からとった糸)、山繭糸(野外で櫟(くぬぎ)や楢(なら)の葉を食べて、緑色の繭をつくる天蚕からとった糸)のどれかを使います。
②緯(よこ)糸に玉糸か真綿の手紡ぎ糸を使い手投げ杼(ひ)で織ります。
③絣柄は手括りによります。※現在は絣柄は少なく、縞や格子柄が主流です。
養蚕が盛んだったことから、信州紬は糸に対するこだわりが強く、さまざまな紬糸がありますが、なかでも、山繭紬は信州ならではのものです。染色には自然の草木で染めた糸も多く用いられます。

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