エナメルとは

【読み:えなめる】

エナメルは、いくつか意味があります。金属機器や陶磁器、ガラス器などの表面に焼き付ける、着色・被覆の総称です。普通にエナメルというと、琺瑯のことをあらわすそうです。

服飾においては、エナメルというと、皮やビニール、布に塗布して表面加工するもので、光沢を与え、防水性を高める効果があります。エナメルは、ワニスと顔料を混合した塗料で、塗るとつややかで硬い質感が生まれます。皮にエナメル加工を施したものをエナメル革といいます。水に強く、草履や靴、バッグなどに用いられ、特有の輝きが美しいものですが、温度によって硬さが変化し、ひび割れすることや太陽光・蛍光灯の光や熱で変色することが弱点です。エナメル革のお手入れは、専用のクリームを用いることが重要です。柔らかい布で、表面のほこりを払ってから、専用クリームで汚れを落とし、柔軟保湿を図ります。保管するときには、紙やビニールを使用するのは避けて、ネルのような短く起毛した柔らかな布で包むのがいいそうです。

また、エナメルは、ネイルカラー(マニキュア)を表す場合、歯質の一種のエナメル質(歯の象牙質を覆う、乳白色で半透明の硬質組織)をさす場合や、エナメル線という銅線の周りを膜で絶縁した線をいう場合などにエナメルという言葉が使われています。

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