江戸解文様とは

【読み:えどときもんよう】

【意味①】 江戸時代後期から使われている特色ある文様です。公家や武家の大奥にて用いられる女性用の正装で、草木や花等を散りばめた、風景模様に見える文様に見える物です。

柄の特色として、『源氏物語』等の文芸作品がモチーフとなっている物が多く、武家女性の日本の古典文芸に対する豊かな教養をうかがわせる文様が多く用いられました。

【意味②】 小袖の染め模様の一種で、武家小袖風の模様で、「御所解(ごしょどき)文様」に対する語です。武家夫人の小袖や打掛に、友禅に繍(ぬ)いを加えて描かれた総模様や、裾模様をいいます。「御所解文様」に、薬玉(くすだま)、花筏(はないかだ)、山水に苫屋(とまや)[=すげ・かやなどで屋根をふいた小さな家]、水辺に葦(あし)や水鳥なども加えて、さらに自由な題材と景観をもちます。しかし、豪商の華麗な小袖よりも様式的です。幕末に参勤交代がゆるみ、大名家族が自国にもどったことで、その小袖が民間に出回ったことにより、このような模様名がつきました。

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