蝙蝠文とは

【読み:こうもりもん】

蝙蝠は、鳥なのか哺乳類なのかとイソップ物語で揶揄された不気味な動物ですが、文様になったのは中国の影響が大きいと思われます。吉祥を表す文字と発音や意味が同じものを大事にする中国では、蝠と福は同義語です。福を呼ぶものとして、蝙蝠の絵柄は今でも陶磁器等にみられます。
日本でも江戸後期、七代目市川団十郎が家紋にしたり染め柄にしたりして大流行し、浴衣、絣、小紋などの意匠にされました。現代ではあまり用いられない文様ですが、忌み柄ではありません。

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