伊達衿とは

【読み:だてえり】

衿の下に別衿を重ねて、何枚も着ているように見せる和服の衿の一種のことです。略式礼装として用途により白羽二重や色、柄物を選んでお洒落を兼ねています。伊達襟(だてえり)・比翼襟(比翼衿)=ひよくえり・重ね衿(重ね襟)=かさねえり、とも言います。
もとは礼装といえば二枚重ね、花嫁衣装は三枚重ねというように、きものを重ね着るしきたりがありました。今は、留袖も本振袖も、二枚重ねて着ることなく、ほとんどが二枚襲にみえる比翼仕立て、それも下着を重ねているようにみえる白羽二重の軽い生地をつけるようになりました。
伊達衿はその重ね着のように、比翼仕立ての衿だけを模して別布を重ねて晴着の衿に色を染めるものです。振袖などの衿もとに若々しい色衿を重ね、量感と品格をもたせるのに格好の演出ができる小物なのです。

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