袋物とは

【読み:ふくろもの】

和装用の入れ物類のことです。いろいろなものを携行したり、保存したり、使用したりするのに、具合のいいように革、布帛(ふはく)、合成繊維などを利用して作られた、袋状の物入れの総称です。
袋物はハンドバッグは同じようなものですが、口金などの金具のついたものをハンドバッグといい、巾着、信玄袋、筥迫(はこせこ)など和風のものを袋物と呼び分けています。
今日では花嫁や七五三の晴着のときの装飾用に見るだけとなっています。公家の十二単などの正装のとき懐中する帖紙(たとう)からはじまったものかと思われますが、公家の筥迫と武家のものとはやや違うようです。武家や御殿女中のものは天鵞絨(びろーど)、羅紗などに刺繍やアップリケをした精巧なものが残っています。
近頃の和装用の袋物にも刺繍をした友禅染のものがあります。晴着用には名物裂や金襴、唐織、綴織、佐賀錦、竹屋町刺繍、または絽ざしのアップリケなど高価な裂地を使ったものがあります。正装用の袋物はアクセサリーなので、優雅なもの、きものの格にあうものと考えて選びます。袋物は小さいほど正装用です。
正装以外は自由に考えて洋装と同じハンドバッグをもってもいいと思われます。紬で買い物や旅行などに行く時は大型のハンドバッグが重宝です。

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