片側帯とは

【読み:かたがわおび】

片面ずつ異なった帯地を合わせて仕立てた女帯の一種で、コントラストを楽しむ粋な帯といえます。 はじめのころ、黒天鵞絨(くろびろうど)に白繻子を合わせたことから鯨帯と呼ばれ、白と黒を昼と夜にたとえて昼夜帯ともよばれます。

元禄時代(1688~1703)の少し前から用いられ、明和、安永年間(1764~80)のころに流行しました。布地も初期の白と黒に限らず、同じ地質で色違いのもの、まったく異なる地質とあわせたものなどがあります。

丸帯に比べて安価であり、しかも締めやすいことから、一般女性の人気を呼び、明治時代から第二次大戦前のころまでは、女帯の主流を占めていました。その後、さらに便利で安い名古屋帯の流行で廃れ、現在では趣味的なものとして、一部の人に愛好されています。

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