八橋文とは

【読み:やつはしもん】

水辺に杜若(かきつばた)が咲き、その間に板橋を渡した文様です。この組み合わせや表現は、『伊勢物語』九段をふまえたもので、文芸文様に分類されます。蒔絵(まきえ)の遺品では、室町時代のものがあり、染織では、桃山時代の繍箔(ぬいはく)があります。江戸時代前期の『御ひいなかた』(寛文7年)にみられ、以降、小袖模様として各時期において、人気がありました。尾形光琳の八橋蒔絵螺鈿硯(やつはしまきえらでんすずり)箱は、なかでもよく知られています。

関連するキーワード

タグ「伊勢物語」に関連するワード

タグ「小袖文様」に関連するワード

タグ「縫箔」に関連するワード