焼箔とは

【読み:やきはく 】

焼箔は、銀箔を変色させる加工です。銀の硫化して色の変わる性質を利用したもので、硫黄分を多く含んだ紙や布をあてたり、硫黄の粉をかけてから熱を加えて黒く酸化させます。銀箔の色が変わり、侘びた味わいを引き出すための方法です。
焼箔は日本画や襖などの建具、調度品にも用いられます。和装では、模様の部分に貼り付けたり、織り糸に織り込んだりします。箔が黒ずんでしまったかのように思い、傷ませてしまったかと心配なさる方もいらっしゃいますが、箔の別の美しさを引き出したものとしてお楽しみください。無地の普通の箔を置いたのでは一面にのっべりとした印象になるようなやや広い範囲でも、焼箔を置くと色に風合いがあり、模様や全体の印象を引き締めたり、変化をつけることができます。

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