糸の撚りとは

【読み:いとのより】

糸にするためには撚りをかける必要があります。さらに撚りは、少なくかける場合と、多くかける場合によって糸の強さ、集束性、固さ、光沢などが変わり、用途、目的によって撚りの大小は変化します。
撚りはその方向によって右撚りと左撚りとがあり、JISによって、右撚りをS、左撚りをZで表示するように決められています。一般に紡績糸は左撚り、フィラメント糸は右撚り、双糸の場合の上撚りは単糸と逆方向の撚りをかけます。撚り数は綿糸は1インチ(2.54cm)間の撚り数で表わし、羊毛糸は10cm間、フィラメント糸は1cm間の撚り数で表します。なお、2本の単糸を撚り合わせた糸を諸撚り糸、紡績糸の諸撚り糸を双糸または「ふたこ」、3本撚り合わせたものを三子、フィラメント糸の場合で、無撚か、またはほとんど撚りのかかっていない単糸を2本撚り合わせた糸を方撚り糸といいます。
ニット用は撚りが甘く、織物用の80~85%の撚り数です。これは、ふっくらとしたやわらかい手ざわりが、ニット製品には特に必要とされるためです。

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