重ね組織とは

【読み:かさねそしき】

たて糸よこ糸、いずれか一方あるいは両方に、二種類以上の糸を用いた組織で、織物の構成上大きく分けて三種類に分けられます。片重ね組織、二重組織、多層組織とありますが、これらの組織は織物の重さや強さを増し、地合いを厚くしたり、色糸を用いて両面異色の織物を織ったり、その他特殊な織物をつくる時に応用されます。このように、重ね組織を使う利点や目的は様々あります。
(1)オーバー地・服地などに用いるため、織物の厚さを増し密な織物ができる。
(2)毛布・リボン・バンドなどに利用しやすい、両面織物ができる。
(3)リバーシブル服地・かさ地・模様入り毛布などに利用できるよう、色糸を使い表裏異色の織物ができる。
(4)しまズボン地・無双はかま地など用に、裏付きの織物ができる。
(5)帯や縫取り織などに用いるため、色糸を使い模様を織り出すことができる。
(6)石油ストーブの芯・機械のロール巻布・帯・ホース・工業用無縫袋などに用いるため、袋織物ができる。
(7)薄地織物や日よけ布などに利用しやすい広幅織物ができる。
(8)風通織や模様のある織物などの、紋織物をつくることができる。

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