松文とは

【読み:まつもん】

松をとりいれた文様は、きものの文様に限って見ても実に多彩です。風景文様の一部として、州浜文や海賦(かいふ)文のような海辺の情景に欠かせないものとして、また松竹梅文や蓬莱山文、松喰い鶴の吉祥文を構成する要素としてよく目にします。
古来よりそれほど身近にあった樹木なのだろうと思われますが、もうひとつ神聖、清浄なものとしての意味も深いです。四季を通じて変わることなく緑を保ち、千年の樹齢をもって大木となる雄々しい姿であり、平安中期には常緑樹の中でも選ばれて「門松」として歳神様の依代(よりしろ)ともなっています。
種類が多く、樹木全体、松林、枝と、様々な姿で多様に意匠化されています。

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