吸湿加工とは

【読み:きゅうしつかこう】

綿、麻、ウールなどの天然繊維に比べて、水分の吸収が極端に少ないポリエステル、アクリル、ナイロンなどの合成繊維に対して行われる加工で、吸水加工ともいわれます。合成繊維は洗濯後の乾きが早いという利点はありますが、その反面、下着類などに使われると汗を吸いにくいことや、着心地が悪いなどという欠点もあります。これに加え、水分率が低いために静電気を帯びやすく、衣類の着脱時のパチパチした不快感や火花の発生、汚れがつきやすいなどの欠点もあります。これらの欠点を改良するために、吸湿吸水加工、または吸汗加工といわれる加工が施されます。その加工法には、化学反応によって繊維自体を改質する方法や、親水性の物質を共重合する方法、繊維の表面を化学的に処理して親水化する方法などがあります。このような吸湿加工は、主としてショーツ、ブリーフ、スリップ、ナイトウェア、靴下などの下着類から、シャツ、ブラウスなどの中衣類に利用されます。

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