皮足袋とは

【読み:かわたび】

皮革製の足袋のことです。鎌倉時代には、毛皮のものと、揉皮(もみかわ)のものがあり、江戸時代正徳年間(1711~1715)まではおもに、「小人革(こびとがわ)」[=「唐皮」]や、「シャム革」など外来の品が使われていました。
それ以後は、「和革」[=「鹿の皮」、「サルの皮」、「熊の皮」など]が多く出回り、色も白、紫、浅葱(あさぎ)などが用いられました。
形態は、江戸初期までは、筒長でひもも長く、宝永・正徳(1704~1715)ごろからは、筒が短く、ひもも短いものになりました。しかし、『明暦の大火』(1657)以後は、防火用の「火事羽織」や「火事頭巾」を皮革でつくるようになり、その結果、皮革が高騰して、「木綿足袋」が愛用されるようになり、「革足袋」は、熊の狂言師に用いられるくらいになりました。
また、宝永(1704~1710)のころから「木綿足袋」の汚れを防ぐために、「革足袋」を重ねばきすることも旗本の諸役人などの間で行なわれました。

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