橘紋とは

【読み:たちばなもん】

橘はミカン科ミカン属の常緑小高木です。実は小さく、香気が強いのが特徴で、常緑が「永遠」を意味することから松同様に好まれました。奈良時代には好んで庭に植えられ、京都御所の紫宸殿には「左近の桜」とともに「右近の橘」として残されています。橘紋は橘の実と葉を図案化したもので、平安時代末期ごろ現れ、日本十大家紋のひとつとして多く用いられました。橘氏が代表紋として用いたほか、井伊氏、薬師寺氏、安芸氏、小寺氏、土田氏などに使用されました。図柄は実とそのまわりに3枚の葉、実から伸びた茎に2枚の葉がかかれたものが多く、橘、久世橘、抱き橘、菊座橘、並び橘、陰の橘、石持ち地抜き橘、向かい橘、立ち三本橘などの種類があります。

関連するキーワード

タグ「平安時代」に関連するワード

タグ「永遠」に関連するワード