総角紋とは

【読み:あげまきもん】

紐の結び方の一つで調度品や兜などの装飾に用いられているものです。
昔は髪を結うことを「あげる」といい、あげて巻くからあげ巻きといいました。二つの輪形がつのに見えることから、双角、総角、角髪、角子などの字もあてられ、この髪の結い方から転じて、紐結びの名称になりました。
死者の霊魂から子供を守る象徴結び、魔除けのを意味するもので、のちに大鎧や兜、幔幕や御簾などの結びに用いられるようになりました。総角の結び方は中心の紐の重なりによって「人型」と「入型」の二種類に分かれ、武具では「人型」が使われています。
このように、魔除けの要素と武具の飾り結びに用いられることから家紋として採用されたと思われます。図柄は総角、筥形に総角、丸の中に総角を入れた、丸に総角、糸輪に総角などがあります。三善氏族の布施氏が使用しています。

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