隈取とは

【読み:くまどり】

隈をとるという意で、絵画的様式を誇張して、顔面に表現する特殊な化粧法です。おもに、歌舞伎の舞台化粧の一種として使われます。
古くは、古代の埴輪などにも、顔に線を引いたものがみられ、信仰的には生命を守り、敵を威嚇するためや、巫女などが常人と区別するために、面に入れ墨などを用いたのも「隈取」の始まりと考えられます。
歌舞伎の「隈取」の創始は、元禄時代の初代市川団十郎に始まるとされますが確証はなく、むしろ、二代目団十郎や中村伝九郎、山中平九郎らによって、元禄から享保にかけて完成したと思われます。そして闊達豪快を好む江戸歌舞伎で発達し、四代目、七代目団十郎らによって、役の範囲もひろがり多様に変化しました。

関連するキーワード

タグ「化粧」に関連するワード

タグ「埴輪」に関連するワード

タグ「歌舞伎」に関連するワード