法隆寺裂とは

【読み:ほうりゅうじぎれ】

法隆寺に伝わる古代裂の一つです。法隆寺の『綱封蔵』は、勅封的扱いを受けていたので、多くの宝物が護られて保管されていました。同寺の宝物のほかに、東京国立博物館にある旧献納品が主な遺品ですが、正倉院にも明治初年の帝室献納品の一部の染織品が混在していています。『天寿国曼荼羅』は、鎌倉時代に、この蔵から見いだされました。聖徳太子に関係あるものとされている「絣錦」は、一説には、養老6年(722年)の元明天皇一周忌斎会の「灌頂大幡」と、「道場幡」の首部のものとされています。また、一群の「蜀江錦」や国宝の『四騎獅子狩文錦』は、近江朝末に遣唐使が持ちかえって、法隆寺創建時に飾られたとの説があります。このほか、調布、庸布の銘により年代の明らかな「褥」があり、『天寿国曼荼羅』と同文の葱頭文の古式の綴錦があります。

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