箙の梅文とは

【読み:えびらのうめもん】

故事にちなんだ文様の一種です。背に負う道具である「箙」に矢を入れて、梅の枝をそえた文様です。1184年(元暦元年)、生田の森の源平合戦で、「箙」に梅をさしてあらわれた梶原源太景季を、弓馬の術もさることながら、風雅の道にも長じた伊達男と、敵も味方も賞賛したという故事は、謡曲の『箙』、人形浄瑠璃、歌舞伎の『ひらがな盛衰記』、常盤津舞踊『源太』のテーマとなり、画題ともなりました。江戸時代後期の白麻地帷子がその一つで、江戸千代紙の文様ともなって、婦女子の間でも好まれました。

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